『愛のテール』稽古がクライマックスにかかっている。
演出から難しい注文が来る。
いわゆるハッピーエンドについて。
松尾スズキ以降のハッピーエンドについて。
元気じゃない人を元気づける方法について。
手を変え品を変え、暗い言葉を交えながら説明された。
聞けばきくほど、稽古場がどんよりした。
現代のハッピーエンドはフクザツなのだ。
きっとこのどんより感も、今のハッピーにとっての要素なのだ。
お客さんが劇場を出た時に、
せめてうららかな春の日差しに喜びを感じられるよう
そんな気持ちでシーンに臨もうと思う。