ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

ハッピーエンド

『愛のテール』稽古がクライマックスにかかっている。
演出から難しい注文が来る。
いわゆるハッピーエンドについて。

松尾スズキ以降のハッピーエンドについて。
元気じゃない人を元気づける方法について。
手を変え品を変え、暗い言葉を交えながら説明された。

聞けばきくほど、稽古場がどんよりした。
現代のハッピーエンドはフクザツなのだ。
きっとこのどんより感も、今のハッピーにとっての要素なのだ。

お客さんが劇場を出た時に、
せめてうららかな春の日差しに喜びを感じられるよう
そんな気持ちでシーンに臨もうと思う。