ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

cryptograph

マレビトの会『cryptograph』を観に、アトリエ劇研へ。
昨日読んだ、「言葉で戦う」学者の世界とは正反対。
「言葉を使わずに感じる」美術館のような世界。
このお芝居は、エジプト、京都、上海、北京と回るそうだ。
なるほど言葉が分からなくても通用しそうなパフォーマンスだ。

大まかに言えば、測量士Aが秘密都市を巡り報告する、という枠組み。
(だと思うんだけどね)
「血液都市」だの「分娩都市」だの「亡霊都市」だの
次々現れる都市の情景は暗号みたい。
言葉で言いようがなくて、既成の単位で測量もできない。
測量士が体で測って何となく分かったのは
「そこに暮らす人達は自分とあまり違わない」ってこと。

中国公演は、南京大虐殺の日と重なってるんだって。
「戦争を想起させる箇所もあって、少し危険かも」
と、出演者。
でもこの「You are not so different from me」(やったと思う、たぶん)
という言葉が中国の人に通じるといいな、と思う。