ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

壮大な企み

3月7日は、ニットキャップシアター代表ごまのはえ氏の誕生日である。
しかも今日は休演日。
びっくりパーティーを仕掛けないわけにはいかない。

ということで、照明の葛西氏、音響の三橋氏、舞台監督の丸山氏と出演者をひっくるめて壮大な企みが水面下で運んだ。

段取りは
1.『家屋全壊』通し稽古の最後、カーテンコール。
2.「ダメだこりゃ」の坂口氏の一言で
3.”8時だよ!全員集合”セット替えの音楽が♪ジャーン♪と鳴る。
4.歌謡曲のイントロが流れ、歌手が出て来て歌謡ショー。
5.そしてケーキ & 皆で誕生日ソング。
という流れに決まった。

私は歌手の担当。
ごま氏に見つからないように楽屋に入り、ドレスとメイクを施した。

だけど、現場はピリピリムード。
時間も押していて、1分でも惜しい感じ。

そしてその時がやってきた。
1.カーテンコールをしようとすると
ごま氏が「はい!!お疲れ様でした」と止めた。
私はセットの影で、(これはダメだ、もう帰ろう)と思った。

すかさず坂口氏が「オイーッス」とかぶせる。
ごま氏が再び「はい!終了・・・」と言うのに
坂口氏「声が小さい!!オイーッス!!」と、阻止する。

そうこうしているうちに、舞台監督からの合図があり、
無事に山口百恵(私)が登場し、「ひと夏の経験」を歌った。
ごま氏は一瞬逃げたけど連れ戻され、ケーキのロウソクを吹き消した。
肩を縮めながら「いやぁ久しぶりに、一瞬でどっぷり汗を掻いたよ」と言っていた。

29歳、お誕生日おめでとう。