祇園祭、函谷鉾保存会の理事長、岡本信男氏が亡くなった。
平成女鉾の創立から深く関わって下さり、女鉾にとっては父親のような存在だった。
女鉾への情熱も並々ならず、私も会長として、よく叱られた。
先月、新年のご挨拶に伺うと、平成女鉾について
「焦ったらあかん、わしにも考えがあるさかい」とおっしゃっていた。
それが最後になってしまった。
遺影に「理事長は平成女鉾にどんな未来を思い描いていたのですか?」と問うてみた。
享年85歳。
突然のピリオドだった。
私は理事長の半分も生きていないけれど、人生が短い事を実感する。
理事長の「焦るな」という言葉にはどんな意味があったのか?
出棺に演奏された祗園囃子を聴きながら、永遠になるであろう宿題について考えた。