リーディング公演『外地の三人姉妹』を聴きに、京都芸術センターへ。
チェーホフの戯曲『三人姉妹』を、日本統治下の朝鮮半島の物語として置き換えた作品。
時代は1930年代半ば(昭和10年頃)から1942年(昭和17年)頃。
3時間15分、がっつり三人姉妹のストーリーでした。
「日本人と朝鮮人」「”東京”への憧れ」に置き換えたらぴったりで、私には原作より分かりやすい。
リーディングとは言え、衣装を着け、登退場や譜面台を持ちながら最小限の動きも加わって、イメージで補えば、演劇を見ている感覚。
特にマーシャとヴェルシーニンの別れのシーンは、譜面台を持ちながらの熱演に、思わずニヤニヤ。
最後、三人姉妹が「生きていきましょうねぇ」と語る名台詞を、作者のソンギウンさんは、「生きていったらいいんですよ」とソリョーヌイに言わせていました。
「どこが前か分からない」というイリーナに「みんなの向いている方が前だよ」との答えが、戦争に向かっていく日本を感じて、恐ろしくなりました。