ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

宮沢賢治記念館

宮沢賢治記念館へ。
宮沢賢治の遺した作品や音楽、演劇など、色んな世界の断片が窺える。

館内を、「どんぐりと山猫号」の運転手さんが案内してくれた。
2台運行しているうちの、別の車の運転手さんだ。

「ここが、花巻の景色です」と案内された場所には、ガラス越しに森。
岩手はしんしんと雪が積もるけれど、時折、山を越えて秋田から吹雪が吹いてくるらしい。


「雨にも負けず」の原著を見せてもらって
一説に「日照りの時は」ではなく、「ヒドリノトキハナミダヲナガシ」と書いてあるのを確認した。
岩手に「寒さの夏」はあっても、日照りは滅多にないとのこと。
「日当」や「妹の葬式の日取り」「一人」など、様々な説があることを教えてもらった。

没後、手帳の背にある鉛筆さしの部分から出てきたメモも紹介された。

運転手さん、花巻弁で「永訣の朝」も読んでくださった。
私の教科書に載っていた「あめゆじゅとてちてけんじゃ」は
「雨雪を取ってきてちょうだい」という意味だと習ったけれど
「けんじゃ」は「賢治兄ちゃん」という意味らしい。

朗読にとっても気持ちがこもっているので、涙を通り越してちょっと引いてしまった。
もう1人の運転手さんに聞くと、朗読してくれた運転手さんは、
宮沢賢治朗読大会で一等賞になったことがあるらしい。

う~ん、色んな発見がある場所でした。