祇園囃子と言えば、コンチキチンの鉦の音。
鉦を叩くのは、鉦すりという道具。
頭は鹿の角、持ち手は鯨のヒゲ(今はセラミック)でできている。
鉦を力いっぱい叩くと、衝撃で、よく頭の部分が飛んでしまう。
「修理するのも稽古のうち」と言われ、
私が鉦方の時は
ボンドでガチガチに固めたり
歯科技工士の友人にくっつけてもらったりした。
各人の鉦すりよって、個性が表れていたものだ。
先日見学させていただいた稽古場では
頭が飛ぶと、拾って、腕力で持ち手に差し込んでいた。
!!!
私たちの稽古場では考えられない光景だ。
一度分離した鉦すりは、修理するまで使えないと思っていた。
こちらでは鉦すりは会の共有物らしい。
「へぇ、大事に使ってるんですね」と話していると
鉦方の子供達が鉦すりで鉦すりをつついて転がしていた。
・・・・・・・。
「コラコラ」と叱られていた。