母が「妹の誕生日祝いをしちゃる」と言うので、便乗して京料理。以前から憧れだった、「木乃婦」を予約。
打ち水された細道を奥へ進むと、下足番の方に迎えてもらう。
靴を脱いだら長い廊下を進んで、個室へ。
借景に菅神社の境内を臨み、ゆったりとした和室。
でも正座ではなく、低い椅子で座りやすい。
はぁ~落ち着くわぁ~。
いつもお店の前を通っていたけど、こんなに奥深い世界が広がっていたとは・・・。
お料理は言わずもがな、美味と驚きに満ちた品々。
何気ない一品にも、口に含んだ途端、体の芯から「おいしい~」が出てくる。
「うにと帆立でございます」と置かれた漆箱を開けると
氷が敷き詰められたまん中に、小箱が。
スーパーで売っているような(?!)ウニ一枚分に帆立と鮑で出汁を取った煮こごり。はぁ~贅沢。
天国ってこんなに近いところにあったのね。
帰り際、おかみも見送ってくれる玄関で、母が
「その着物、きれいねぇ」と若い仲居さんのお召し物をほめた。
それはポリエステルで、見るからにあんまり上等そうではない。
(は、母よ、それをほめるのは、京都では逆に嫌味になるで~)
と、京都暮らしの私はヒヤヒヤした。
仲居さんは「はい。桜の柄なんです」と機嫌よく答えていたので、
よろしおしたけどなぁ。