ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

もと町家

イタリアンレストランで、新年会第一弾。
まさに隠れ家だった。
犬を散歩させているお姉さんに尋ねても、ご存知なかったくらい。

ここは京町家を改装したレストラン。
ふすまに大胆に描かれた、竹と松が見事である。
昭和元年に建てられて、
2代に渡り住居として使われていたらしい。
間取りにも、あまり手を加えていないそうだ。

「元住人の家族が、先日いらしたんですよ」
とお店の人。
「あそこはおじいちゃんが寝ていた部屋、
ここは僕の勉強部屋、などと懐かしそうに話しておられました」
へ~え。
「柱に背比べの傷や、窓枠にいたずら書きも残っているはずです」

興味深いなぁ。
トイレに立った時、元おじいちゃんの部屋を通りかかった。
今日はお客さんがおらず、その部屋は真っ暗だった。
不意におじいちゃんの息遣いが聞こえた気がして、ゾワッとした。