ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

発掘!工芸士

烏丸三条、伝統工芸館へ。
偶然足を踏み入れたが、
ここは伝統工芸を教える大学らしい。
これまでなら弟子入りしなけりゃ学べない技術を、
大学で教えてもらえるなんて、贅沢だなぁ。

竹細工、絵付け、彫刻・・・
生徒さんが2畳のスペース3箇所でものづくりをしていた。
2年間で、随分上達するものだ。
一人ずつに質問をした。

この中から、将来の一流芸術家が出るかもしれない。
平成女鉾の懸装品を作ってくれる人がいるかもしれない。

そもそも京都という町は、芸術家に親切なのだ。
圓山応挙しかり、伊藤若沖しかり、育てる環境が整っていた。
祇園祭期間中に町家が飾る、屏風祭もそうだ。
「家のお宝、どうぞ観て下さい」という気持ちなのだ。
昔は絵描きの卵に写生をさせてやり、ご飯を食べさせたらしい。

思わず名刺を差し出して「鉾に興味ないですか?」と聞いてみた。
「現代の感覚で、時代を超えるいいものを作ってみたいの」
「でも平成女鉾には、まだ漆も塗ってないの」など、熱く語った。
「あぁ、面白そうですね」と答えてくれたが、
(怪しいお姉さん)と思われたに違いない。