T君の声掛けで、劇団時代の同期が懐かしの店に集合。
T君はシドニーで働いているのだが、この秋からアメリカのフィラデルフィアへ行くらしい。
集まったのは、京都近辺に住む4人。
それぞれ18、9歳で劇団に飛び込んで、ハードな日々を共に過ごした仲間たち。
再会が楽しみな関係でいられることが、何より幸せ。
そのT君は去年コロナに罹患したけれど、自覚症状がほとんどなかったらしい。
さんざんウイルスを振りまいてから検査して、陽性と判明したとか。
罹患した日からしばらく経っていたので、隔離期間は3日だけだったそうだ。
劇団時代、飲酒していたにも関わらず、飲酒検問に引っかからなかった話も出た。
一緒に飲んでいた友人達は、検挙されたり朝まで隠れたりしていたそうだ。
人類が滅びても、T君だけは生き残りそうな強さである。
T君はそもそもスタッフだけど
ギリシャ彫刻のような外見を買われて、「若きウエルテルの悩み」のような役をさせられていた。
当時は話も大きいし、気障な奴と笑っていた。
数十年経つと、実はデキる奴やったんやなぁ、とみんなで納得した。
我々が危機に陥っても、地球の未来を、頼んだよ。