ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

全盲の弁護士さん

友人の付き添いで、弁護士さんに会う。

「日詰さん?珍しい名前ですね~」と、とても張りのある声。

その方は、全盲らしい。

メモも持たず、友人の状況や問題点、関連する事柄など、完全に記憶しておられる。

点字を打つ機械に手を添えているけれど、今日は打っておられる様子はなかった。

 

私は、書記として参加したけれど、

「今日の話を参考に、日詰さんと話してみて、考えてみ」と言われた。

け、気配を消しても、存在を感じておられたのね。

 

「6時半から次の打合せが入ってるんや」とおっしゃったのが、6時9分。

時間はどうやって確認しているのかなぁ?

「今日の相談料はいりません。納得いくまでなんぼでも聞きに来て。じゃっ!」

と言って、事務の方の肩に手を乗せて、夕闇の中、消えて行かれた。

は~。なんだか私の方が、色んな勇気をもらいました。

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