友人の付き添いで、弁護士さんに会う。
「日詰さん?珍しい名前ですね~」と、とても張りのある声。
その方は、全盲らしい。
メモも持たず、友人の状況や問題点、関連する事柄など、完全に記憶しておられる。
点字を打つ機械に手を添えているけれど、今日は打っておられる様子はなかった。
私は、書記として参加したけれど、
「今日の話を参考に、日詰さんと話してみて、考えてみ」と言われた。
け、気配を消しても、存在を感じておられたのね。
「6時半から次の打合せが入ってるんや」とおっしゃったのが、6時9分。
時間はどうやって確認しているのかなぁ?
「今日の相談料はいりません。納得いくまでなんぼでも聞きに来て。じゃっ!」
と言って、事務の方の肩に手を乗せて、夕闇の中、消えて行かれた。
は~。なんだか私の方が、色んな勇気をもらいました。