ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

金メダルとインパクトファクター

つボイノリオさんのラジオで聞いたけれど、オリンピックで国ごとに金メダルの数を比較することをしてはいけないそうだ。

 

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 オリンピック憲章は「オリンピック競技大会は、個人種目または団体種目での選手間の競争であり、国家間の競争ではない」と規定している。

国と国との戦いを超え、ナショナリズムを超える思想がオリンピズムである。

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とは言え、テレビのワイドショーでは、「中国が一番金メダルを取っています」って放映してたけれど。

 

選手のメダルが国のメダルとしてカウントされる。

これって、ジャーナルインパクトファクターにも通じるなぁ。

 

ジャーナルインパクトファクターとは、論文の被引用数を元に計算される、雑誌の評価指数。

図書館で購入する学術誌を決める際の参考指標とかに使われることを前提にしているけれど、この数値が一人歩きして、個人の研究評価や教授選考などに使われたりしている。

「分子医学」「眼科領域」「がん」など、分野によって論文数や発行の頻度が違うし、その研究者の書いた論文が掲載されたのが総合誌か専門誌かなど、戦う土俵はそれぞれ違う。

 

選手個人のメダルを、競技をごっちゃにして国レベルで、比較する。

雑誌の指標を、分野をごっちゃにして研究者レベルで比較する。

違う土俵のものをごっちゃにしてメダルの数を競うのは、ちょっとちゃうんよねぇ。

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