ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

丹哥府志

図書館で、京丹後の歴史資料『丹哥府志』(たんかふし)のレファレンス。

そこに掲載されている「暮間の滝」の場所を知りたい、とのこと。

 

『丹哥府志』にある「暮間の滝」の記述には

断岸より直に流れて海磯に落つ凡廿丈余、滝の正面洪蕩たる大洋聊か礙ぐる所なく

朝日に映じて光を生じ五色の珠玉を雨ふらす、其西に暮間の滝あり。

と、ロマンあふれる解説が書かれている。

 

山を隔てているので、海上からしか見られない滝らしい。

 

レファレンス担当者にも協力を仰ぎ、京都府京都学・歴彩館や福知山公立大学メディアセンター、宮津市立図書館、伊根町コミュニティセンターほっと館など色々問い合わせ、最終的に『伊根町誌』に「暮間の滝」の記述と名勝史跡略図「暮間の滝」を発見した。

 

結果、その辺りには「朝間の滝」と「暮間の滝」があることが判明した。

『丹哥府志』の文章をよくよく読むと

「朝間の滝」
断岸より直に流れて海磯に落つ凡廿丈余、滝の正面洪蕩たる大洋聊か礙ぐる所なく

朝日に映じて光を生じ五色の珠玉を雨ふらす

「暮間の滝」

其西に暮間の滝あり

ではないか、という結論になった。

 

歴史や地理、色んな考察をしたけれど、最後は国語力で読み解きました。

両方の滝が掲載されている地図も提供できて、なんとかひと安心。

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