ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

美術作品のデジタル活用の現状と未来図

「美術作品のデジタル活用の現状と未来図」に参加。
海外、特にオランダのアムステルダム美術館は、作品を60万点ほどデジタル化し、提供しているらしい。

(デジタルで見られるようになると来館者が減る)
と危惧する美術館が多い中、この積極性!

ネットには「牛乳を注ぐ女」の牛乳が、黄色くなっているものが出回っているそうだ。
いわゆるイエローミルク問題。
おそらくパンフレットや絵葉書がネット上に上がり、加工を経て変化しているのだろうが
その絵を所蔵する美術館としては、本来の美しい絵画を知ってほしい、という考えなのだそうだ。

一方日本では、写真集作成時には撮影OKだった仏像が
改訂版出版の時に持ち主が代替わりしていて、掲載NGになったりと、
デジタル化以前に、公開についての敷居が高いとか。

「仏像は宗教の対象として、そうそう公開するもんじゃない、という考えもありますしねぇ」と言う発表者に
客席から「キリスト教にもそんな考えはあるでしょう?」という質問。
「オランダは基本的にプロテスタントだから、偶像崇拝への思いが薄いのかもしれません」と回答し
会場がワハハと笑った。

う~ん、学術サロンって感じ。