ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

カンタ!ティモール!

知人が開催した映画の上映会。
「Canta!Timor」(カンタ・ティモール)という、ドキュメンタリー映画だった。

東ティモールの子供達の生き生きした表情や
森や山の神様を大切にする暮らしぶり
独立を訴えてインドネシア軍に攻め込まれ、3人に1人が殺された歴史
などなど。

東ティモールの人は強くて優しい。
家族が殺されても、怒りに変えず、ただ悲しむ。
報復は戦いを終わらせないと知っているからだ。

自分達はひどい仕打ちを受けても、敵をつかまえて拷問したり殺したりしない。
「私達は生まれた場所に住みたいだけなんだ」と言い聞かせて戻してあげる。

彼らに”甥”とか”姪”という言葉はなく、みんなが自分の子供。
おじさんもおばさんも”お父さん”で“お母さん”
だからストリートチルドレンもいないらしい。

森や山では、不思議な事がたくさん起こるんだって。
森の奥に住むシャーマンは、字もないところに住んでいるのに、
監督が来ることや、異国語を理解するとか。

監督はびっくりするほど若くてかわいらしい日本人の女性だった。
お話も明晰で、とても興味深かった。

地震を経験した日本人に東ティモールの人のメッセージを伝えてくれた。
「自分の味方がたとえ10人で、敵が1000人いたとしても諦めないで。
これまでに死んだ祖先や友人があなたの味方だから。
たくさんの力が、きっと守ってくれる」って。

涙と一緒にポロポロとウロコが取れました。
コンクリートではなく、大地に生きる人は強い。
まずは自分が日頃使っている水が
どの山から来ているのか知ろう、と思いました。