分子病態学のF教授とお食事。
アルツハイマーを予防するワクチンがあるか、とか
脳神経細胞は120年くらい生きられる、とか
それより血管の方が弱いとか
遺伝子の寿命は回数券みたいなものだ、とか
逆立ちは脳にいいのか、とか
ドイツ語が英語に負けたのはなぜか、など
一般ピーポーによる質問の嵐。
F先生は1つずつ丁寧に説明してくださった。
中でも移植のお話。
IPS細胞の解明のおかげで、
皮膚を脳に移植することも可能になったけど
新しく造られた脳神経は記憶を持ってないので、
移植後はそれまでの思い出を忘れてしまうらしい。
心臓だって、移植しても脳神経とつながっていないので
身体の状態や気持ちに合わせて変化しないんだって。
つまり走っても鼓動は早くならないし、美人を見てもドキドキしない。
人間の身体は、すべて脳につながっている。
腸の働きだって、脳が指令している。
そんなことを考えたら、人間は本当に機械とは違うんだなぁ、と思った。
緊張して手が冷たくなるとか
電車に駆け込みゼイゼイする
思い出して涙が出る
みんな自分の身体の愛おしい営みなのね。
ありがとう、私の脳、心臓、血管、身体すべて。