ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

大奥の楽しみ

平成女鉾清音会の稽古場に、
葛篭ダンボールを抱えた兄さんがいらっしゃった。

箱の中には浴衣の反物や帯。
問屋さんなので、
良い生地や柄モノが
売値より安く提供される。

お兄さんを囲んで反物を選ぶ様子は
さながら行商さんが届けに来た大奥のよう。
「○○さんにはこれが合うと思いますよ」と、
各メンバーをイメージして持ってきてくれるところが心ニクい。

生地を顔に合わせると、女達から
「それ、よう似合うわぁ」
「さっきの方がええて」
など、鏡を見るより明らかな見解が飛び交う。

私も、一着お願いすることにした。
セレクトしていただいた「柳とツバメ」の粋な柄行き。

縫製まで面倒を見てくださる。
注文した寸法が兄さんの印象と違うと
「前巾を少し縮めたら?」などとアドバイスしてくれるらしい。

いやん楽しみ!

大奥から「次は下駄と足袋を持ってきておくれやす」と注文されていた。

京の着倒れ、大阪の食い倒れ。
今年の祇園祭はますます女っぷりを上げますことよ!