心配していた京都東山・花灯路が会期始めで終了された。
さて、平成女鉾清音会はどうするか。
会長として、決断を下さねばならない。
祇園囃子は、娯楽の音楽ではない。
災厄を退散させるための祈りが込められている。
しかし行事自粛の気風が高まる中、奉納囃子を行なってもいいものか。
土曜日、入院中のI氏にメールした。
「やってもいいですよね?」
手が思うように動かせないI氏から返事がないのは承知している。
でも送信後、「やったらええんちゃうか?」という声が聴こえた気がした。
その翌日、I氏の訃報が届いた。
今日も夕刊を見ると事態はますます深刻になっている。
行方不明の方もまだたくさんいらっしゃる。
やっぱりやるべきじゃないのだろうか?
八坂神社の神官さんにも相談をした。
囃子自体に問題はない。
「清音会がどうしたいか、決めたらいい」というニュアンス。
今日はI氏の自宅にてお通夜。
I氏の所属している囃子方が、追悼の祇園囃子を奏でた。
メンバーが交替で鉦や太鼓をリレーしている。
I氏があんなに熱望していた囃子。
中に混じって太鼓を叩いているみたい。
役員と最終の話合いをし、
平成女鉾清音会は奉納囃子を行なう事に決めた。
今「生きている」のはあり「難い」こと。
被災された方もI氏も私も、いつ死に直面するか分からない。
それならば、精いっぱいやれることをやろう。
祈りをこめて、祇園囃子を奏でよう。
被災地への想いにとどまらず
不安に震える気持ちを鎮め、神様に願い、人々に元気を届けたい。
夜中3時に会員向けのメッセージを書いた。
3月20日(日)19:40頃より、八坂神社舞殿にて、
平成女鉾清音会による祇園囃子を奉納します。
所要時間は約20分。雨天決行。境内で自由に見学可能。
開始時間は早まる可能性があります。
よろしければ足をお運びくださいませ。