ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

精神の病理と芸術

「精神の病理と芸術~美術・文学作品からみる~」という講演を聴きに、
岡崎の京都府立図書館へ。
講師は京都府立医科大学精神科教授の福居顯二先生。

夏目漱石グレン・グールドゴッホなど、
精神病を患っていたとされる文学者、芸術家の
生き様や作品を検証する。

「自分が探偵されている」という被害妄想や
ピアノ椅子の調節に30分かけて指揮者と喧嘩するほどの神経質、
耳を切るなど自傷行為の症状は
それぞれの作品に垣間見られる。

夏目漱石にとって俳句とは、自分を客観的に観るために必要なものだった。って。
それは文学も同じだったろうって。
講演を聴いているうちに、(私もそっちの人間かもしれないなぁ)と思えてきた。
「とかくに人の世は住みにくい」と思ったり
演奏に共鳴したり
ゆがんだ教会の絵に惹かれたり
人の胸を打つ作品を遺したってことは、
やっぱり全人類的に共感できるところがあるんだろう。
特別な人でもあるし、自分でもある。

変人でもいいやね。
思うところを、存分に発揮していこ!
うん。生きてこ!