ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

最前線のおくりびと

おくりびと』が米アカデミー賞 外国語映画賞を受賞して、
納棺師というお仕事が、注目されているようだ。

棺は、意外と小さい。
170cm以上の身長がある人は、膝を曲げたりして
工夫しなければならないそうだ。
斎場の炉のサイズに合わせてあるからだって。
ジャイアント馬場さんは、合う棺がなくてストレッチャーで運ばれたとか。

お棺の中に入れるものには厳しい制限があるようで、
葬儀屋さんはピリピリしていた。
眼鏡や杖、ゴルフクラブなど
金属やビニール系の燃えにくい物はもちろん、
祖母が集めた八十八ヶ所の納経帳でさえ、
(表紙が・・・)と一旦ストップされた。

斎場の職員さんは、六平直政さん似の結構スゴミのある人だった。
体格も良く、顔に傷があったので
波乱の半生を想像させた。
なぜ葬儀屋さんがあんなにピリピリしたのか、分かった気がした。

それほど気を遣っていたにも関わらず
従兄弟の子供がお菓子を入れていたらしい。
精進落としの料理を食べながら教えてくれた。
気持ちはありがたいけど、大丈夫かなぁ。

心配しながらお骨上げに行った。
アルミの袋、焼け残らなかったようで、良かった良かった。
斎場の六平さんも大層機嫌がよかった。
気がついていないに違いない。

お父さん、あっちでおすそ分けしてあげてください。