ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

うさぎの帽子屋

寺町のアンティークショップで、若い店員さんに、
「その帽子、どこで売ってるんですか?」と声をかけられた。

ヘルメット型のふさふさの帽子。
毛皮のぼんぼんがついている。

これは、近所の商店街の古い帽子屋で買ったのだ。
テンガロンハットをかぶったおばさんお姉さんがいるお店。
私が店頭で見ていると、
「それはおススメ。
うちは前々からそのタイプを置いていたのに、注目するのが早すぎたの。
こないだ芸能人がかぶってたわ。
やっと流行がやってきたわ」と言われたのだ。

・・・てことは、前々から売れ残ってあったってことか?
いぶかしく思いながらも
とても帽子を愛しておられる様子に
色々試して、グレーを選んだ。
「白いのは好き嫌いがあるからね」と言いながら
頼んでいないのに、おマケしてくれた。
レトロな紙袋に入れてくれた。

寺町の店員さんは「私、白いのを探してるんです」と言った。

何日かして、商店街の帽子屋の前を通ると、
白いヘルメット形の帽子が店頭に飾られていた。
あぁ寺町の店員さん、買いに来はったんやなぁ。
お店のイチオシは白いのになったんやなぁ。