ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

カーテンなんてどうでもいいと思っていたけれど

新しい家の巣作りも考えねばならない。
特にカーテンは入居する日から必要だ。
でないと外から丸見えだ。

だがカーテン、特にレースのカーテンなんて、どれも同じに見える。
見れば見るほど分からない。

もうどうでもいいや、と思った矢先、私の琴線に触れる出会いがあった。
繊細でなめらかな生地に白糸で刺繍があるレースのカーテン。
きれい!上品!ステキ!
部屋の主役に持って来たいほどの逸品だ。
このカーテンを風が吹き抜ける様は、さぞかしすがすがしいだろう。
うっとり。
だがここは高級家具店。
とにかく店を後にする。

2回目、やっぱりもう一度見たくて訪れた。
窓のサイズに合わせて店員さんが計算してくれた。
ざっと、51500円。
青ざめる。店を後にする。

「あきらめるしかない」と決心しかけた頃に
親切な店員さんが生地のサンプルを送ってくれた。
あぁやっぱりいいなぁ。
切れ端を毎日眺めてうっとりし、逡巡している。
いくらなんでもレースのカーテンに5万はなぁ。
せやけど欲しいなぁ。

飲み会を25回断れば、算出できるか。
芝居を17回諦めれば、捻出できるか。
競馬で一山当てるか。
物欲と予算の悶々な日々である。