ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

海の繭

小板橋慶子さんの作品を観に、
京都夷川通りのギャラリー、AOAOへ。

小板橋嬢は群馬出身で、繭にこだわった作品作りをしている。
今回も丸い繭から紡ぎ出された糸を四角い造形にして、
緑青で染めたり、茜(?)で染めたりした。

天窓の光を受けた繭製品には、
髭がボヨボヨ生えていて、
海に浮かぶクラゲみたい。

彼女曰く、
「糸の始末が面倒だと思って残したら、いい感じになった」
とのこと。
そう言えば、緑青染めも
「繭の中に鉄製の蜘蛛を入れていたら、錆びていい感じになった」
と言っていたなぁ。

芸術や発明というものは、往々にして、偶然が力を貸してくれるものなのだ。