ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

解剖学者

大正15年元町生まれの解剖学者、S先生と神戸で中華料理を食べる。

昭和32年に船でドイツに渡った時の話。
カナリア群島でふんどし姿の日本人漁師に会って懐かしかった話。
ドイツでクラシックコンサートを聞きたくて、トイレから忍び込んだ話。
講義は、出欠も取らないが、遅刻は厳禁。教室に鍵をかけた話。
楽しく聞いた。

きれいな骨格の標本を作る話は印象的だった。
20代の骨が、中に脂肪が多く含まれているので適している。
適度に腐敗した所で、甕に入れる。
良いハエについてもらって、蛆虫に食べてもらう。
6月が湿度や温度の条件が一番整う。
骨の脂肪分をうまく出したら、できあがり。

良いハエや、良いウジ虫というのが存在するのだ。へ~。
新しい目が開いた気分だ。