ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

耳かきセレクト

三十三間堂の脇の通りに、竹細工を売る家があった。

ちょうど、耳かきが折れたところだったので、1本選んで

「すいませ~ん!」と呼び鈴を押す。

2階から男性が下りてきた。

 

「ぴったりの耳かきを選びましょか」とおっしゃるので、

明るい所で、耳を見せる。

右と左。

「あ~、右の穴の方が小さいな。ほしたらコレ」

と、小さい耳かきを2つ選んでくれた。

「300年くらい前の竹や。こっちは200年前」

囲炉裏端でいぶされた、茶色の竹。

「かいてみ」と言われ、買う前なのに、耳に入れてみて、200年前をセレクト。

500円。

 

ふと見ると、竹の髪留めがある。

「これ、私持ってます」と言うと

「手作り市で買うたんか?」―はい。

 

耳かきをもう一本おまけしてくれた。

よく分からないけど、嬉しい。