ドキュメンタリー映画『ENUNDO』を観に、京都府立京都学・歴彩館大ホールへ。
自然染色家、伊豆蔵明彦さんの活動の記録。
桑の葉を刈って、一万匹の蚕を育てて、巨大な球体の上で繭を吐かせると、糸の大球体ができる。
その球体が、ロビーに飾ってありました。
養蚕に使う蚕は、通常、繭玉になった時点で糸を取るために乾燥させたりゆがいたりして、殺されてしまうらしい。
NYのFITで子供に「蚕は死んでしまうの?」と尋ねられて、一念発起した伊豆蔵さん。
失敗に失敗を重ねて、殺さない生糸の芸術を編み出したらしい。
映像は、蚕ちゃんのバリバリ食べる様子や、
次第に透明になって、繭を吐く直前に球体に乗せられている様子、
糸を吐き終わった後、球体から落ちてサナギとして転がっているさま、
最後に真っ白な蛾になって交尾しているところまで
とにかく、蚕ちゃんフェスティバルだった。
蚕ちゃんは頭を回しながら糸を吐く。
生命は巡る。
円運動。Circles of Motion.