ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

Hearing

アミール・レザ・コヘスタニ/メヘル・シアター・グループの「Hearing」を観に、京都府民ホールALTIへ。

 

KYOTO EXPERIMENTに、イランから招聘された演劇。

上演はペルシャ語だけど、後ろに翻訳(英語、日本語)が表示される。

「女子寮で、男性の声が聞こえた」という事件があって、女学生2人(部屋にいた女子Aと声を聞いた女子B)を、鍵担当の先輩Cが聴取するストーリー。

聞いているうちに、どちらが本当の証言か分からなくなってくる。

「2分だけ2人の時間をください」と言って部屋を出ると、そこから階段や楽屋の映像が映りこんでくる。

Bが再び現れたと思ったら、年配の女性(20年後)に代っていて、同じやりとりをする。

 

中東の演劇を初めて観たけれど、共感と発見がありました。

 

(共感ポイント)

観劇後のアフタートークで、演出家は「あの時、こんな風に答えていたら事態は変わっていたかな」というifの繰り返しだと言っていたこと。

 

(発見ポイント)

「チャドルでヒゲを隠せるわけがない」という言い合いがあった後、スマホに映し出された彼の画像がモジャモジャで、イラン人のひげをなめたらあかんな、と思ったこと。

 

「AがCに憑依する場面があったけれど、幽霊という観念はイランにもあるのか?」

という客席からの質問に

イスラム教では、死んだらすぐに神様のところに行くので、その観念はない」と答えたこと。

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