アミール・レザ・コヘスタニ/メヘル・シアター・グループの「Hearing」を観に、京都府民ホールALTIへ。
KYOTO EXPERIMENTに、イランから招聘された演劇。
上演はペルシャ語だけど、後ろに翻訳(英語、日本語)が表示される。
「女子寮で、男性の声が聞こえた」という事件があって、女学生2人(部屋にいた女子Aと声を聞いた女子B)を、鍵担当の先輩Cが聴取するストーリー。
聞いているうちに、どちらが本当の証言か分からなくなってくる。
「2分だけ2人の時間をください」と言って部屋を出ると、そこから階段や楽屋の映像が映りこんでくる。
Bが再び現れたと思ったら、年配の女性(20年後)に代っていて、同じやりとりをする。
中東の演劇を初めて観たけれど、共感と発見がありました。
(共感ポイント)
観劇後のアフタートークで、演出家は「あの時、こんな風に答えていたら事態は変わっていたかな」というifの繰り返しだと言っていたこと。
(発見ポイント)
「チャドルでヒゲを隠せるわけがない」という言い合いがあった後、スマホに映し出された彼の画像がモジャモジャで、イラン人のひげをなめたらあかんな、と思ったこと。
「AがCに憑依する場面があったけれど、幽霊という観念はイランにもあるのか?」
という客席からの質問に
「イスラム教では、死んだらすぐに神様のところに行くので、その観念はない」と答えたこと。