ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

不在の協力

鉾上囃子、最終日。
昼の回は、音頭取りと囃子のセッション。
音頭取りさんが「エンヤラヤー!」とかけ声をかけると、鉾が今にも動きそうな気がする。

練習時、元囃子方、N嬢のお母さまが現れた。
N嬢は4期生。
平成女鉾清音会に在籍時、若くして突然死去してしまった囃子方
彼女は生前、平成女鉾が御池通りを巡行した時、音頭取りを務めた。
お母さまはその写真を持って来てくださった。

練習に、その写真が参考になった。
N嬢、亡くなっても清音会に寄与してくれて、ありがとう。
と思ったら、音頭取りの傍を蝶々がひらひら舞っている。
あぁ、魂が来てくれてるのね。

13時の囃子中、10周年で役員を務めたO嬢のご主人の姿が見えた。
O嬢は一生懸命に活動をがんばっていて、とても頼りになる存在だったのに
難病が発見され、療養のため、退会を余儀なくされた。
今回、囃子を聴いてほしい一人はO嬢やなぁ。
ご主人が代理で聴きに来てくれたんかなぁ。
なんて想像したら、涙がダーダー流れた。
大泣きしながら囃子を奏でた。

囃子が終わって、駆けつけたら別の方だった。
・・・あ、あれ?

でも実際、ここに来られない色んな人の思いも背負って、鉾が建っています。
ありがとうね。