自転車で町を走っていたら京町家でマーケットをしていた。
上がってみると、草木染の工房が作品を出していた。
そのうち目を引いたのが、藍染めの上着。
こ、これって?
「野良着です」
何十年も着古されたらしく
ところどころ擦り切れて
たくさんつぎはぎされて、
ボロボロ。
羽織ってみたら、デザインも野良着。
ただ、色褪せ感は素晴らしい。
そんじょそこらのダメージジーンズより年季がある。
職人さんは、「こんなに似合う人を見たことがない」
「これでNY歩いたら、みんなに注目されますよ」
とか言ってくれるけれど
う~ん・・・これ・・・、
お百姓さんの役やったらぴったりやと思うねん。
それにこの持ち主さん、ずーーっと着てたんとちゃうかな。
毎日、一生。
そんな思いを背負ったものを家に置けるか?
3万円という金額も、二の足を踏ませる。
いやお洒落とは思うねんで。
思うねんけど、なぁ。