ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

不信の万代

『アベノ座の怪人たち』千秋楽。
立ち見を含め満席のお客様に囲まれて、楽しい時間を過ごせました。
大掛かりなセット
素敵な脚本
奇跡の復活、近鉄アート館
ありがとうございました。

八犬伝の小道具の珠(仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌)が飛び散った先で出会う怪人たち。
どの怪人も、珠の字とは正反対の性格です。
私は「不信」の万代信代役でした。

15場まである台本が改訂を重ねる中
本番まで、稽古がほとんど回ってきませんでした。
ホール入りしても、本番に入っても
「明日は万代のシーンを稽古しましょう」
と演出が言ってくれるのだけれど、実行に移されることはありませんでした。

これが役作りに非常に役に立ちました。

信じない。

「信じて裏切られるのは、辛いんだから」
という台詞に気持ちが込められました。
ただ、信頼されている期待には応えようと思いました。

さすが名演出家、上田一軒氏!
すごい演出をありがとうございました(笑)