雨の上がったある日、京都北部で遅くなってタクシーに乗った。
京都駅まで行くG氏を
「せっかくやったら乗りよし」と誘い、
途中で降ろした。
きっちりしているG氏は
「タクシー代払いますよ」
と言ってくれるが、
私の拾ったタクシーなのでそんなわけにはいかない。
「いいよ」
「払いますよ」
の押し問答があって、
「じゃあ500円だけ」
と、私にコインを握らせた。
その瞬間、「ん?違うな」と思ったけど、
終電の迫っているG氏にとにかく降りてもらった。
明るい道へタクシーが走りだした時
手を開くと、握っていたのは10円玉だった。
全然違うやん。
50分の1やん。
今さら
「あれ、10円やったで~」
と言うのも大人げないしなぁ。
と思いつつ
ちょっと面白かったので、ここに書いてみる。