ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

大正美人

『虹のカマドウマ』の私の役名は、林かおるである。
作家ごまのはえ氏によると、モデルがいるそうである。

林きむ子

なんでも大正三美人の一人だって。
気をよくして、早速彼女の資料を読んでみる。
読めども読めども、
役作りの参考になりそう・・・ではない。

でも、この時代に生きる人々の新取の気風には舌を巻く。
きむ子さんも、料亭で育ち、政治家と結婚し、日本古来の芸事を身につけ、神学・フランス語・美術・国漢・和歌を学び、クリスチャンになり、乗馬・自転車・柔道を愛好した。小説を書き、歌集を出した。女性解放の立場で活動もした。美容液を開発販売もした。夫の死後、9歳年下の薬剤師と結婚してジャーナリズムに批判された。最後は舞踊家として立った。そして8人の子を産んだ母でもあった。
と、今でも大変そうな事をたくさんやってのけている。

この人の生き方を読んで、元気になった。
だから、せめて元気を与えられるような役にしたいな、と、思った。