中西進氏の『ひらがなでよめばわかる 日本語のふしぎ』という本を読んでいる。
人間はことばで考え、ことばで表現するから、ひらがなで読むことばから日本人の基本となる思考を見きわめようという内容だ。
「め」は「目」で「芽」 「はな」は「鼻」で「花」
「は」は「歯」で「葉」 「みみ」は「耳」で「実」
漢字にしてしまうと別の物になってしまうが、本来は同じ立場や役割を持つものを一つの単語で呼び、ものとして、形態が違っていても区別しない。
古代の日本人はそんな思考だったそうだ。
例えの中に「さいわい」という表現があった。
「さいわい」の古語は「さきはひ」
「さき」のもとは「咲く」。
「はひ」は、「気配」や「味わい」の「はひ」、ある状態が長く続くこと。
日本人が幸せと感じるのは、「心の中に花が咲きあふれてずっと続く」というイメージがあったんだって。
♪幸せって何だっけ?何だっけ?♪
って迷った時は、古代の日本人にならってこのイメージを心に浮かべよう、と思った。