ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

永遠のソール・ライター

「ニューヨークが生んだ伝説の写真家、ソール・ライター」の展覧会を観に、美術館「えき」KYOTOへ。

 

ドキュメンタリー映画を観て、日曜美術館も観て、人柄とか写真の特徴など予習したので余計に面白かった。

ソール・ライターさんは、1923-2013のユダヤアメリカ人。

ファッション誌で1950年代から活躍したけれど、1981年に表舞台から姿を消す。

で、町の風景や妹、妻など、身の回りの写真を撮る。

 

雨の窓越しに撮っていたり、物陰から撮っていたり、覗き見しているような写真が多い。

人々は、雪の中を急いでいたり、話している背中が怒っていたり。

色合いにアクセントがあったり、鏡越しに面白い構図になっていたり、

シャッターを切るセンスというか、反射神経が良いのだろうなぁ。

 

覗き見る感覚は、演劇でもよく意識する。

フレームの中心にある情景だけじゃなく、

小さい写真のそのまた1/4に起こっている事を、人は捉えたりする。

指一本、まばたき一つに真実が宿っていることがあるものね。

 

ソール・ライターさんは生前、あまりお金持ちではなかったらしいけど、愛する人や身近な面白い風景を撮れて幸せだったみたい。

そのおすそ分けを見せていただいた気分です。

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