ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

おもてなし

玉造小劇場の「おもてなし」を観に、大阪、福島のABCホールへ。
大正時代、日本橋黒門町が舞台。
大阪、船場にいる始末の達人、芳崎兼さん。
そこに頼ってくる、様々な人々や家族の話。

初演では主演のみやなおこさんが2014年度の文化庁芸術祭賞優秀賞を受賞されたらしい。
たおやかな船場の言葉で、立ち居振る舞いも美しく、堂々たる女優さんだ。
そとばこまちの先輩だから、若い頃のみやさんも知っているけれど、
(あぁ大輪の花を咲かせはったなぁ)、と思う。

チラシもチケットも、東学さんによるみやさんのイラストだらけ。
以前、「冬の絵空」という芝居をそとばこまちで上演した時は
当時の座長、生瀬勝久さんのイラストだらけだった。
なんだか、そんな時のことを思い出した。

芝居の内容は、よろずの苦労を引き受けながらもコツコツ始末をつけてきた兼さんが
最後の最後、大博打で大逆転、というものだった。
耐えるだけじゃなく、したたかなところも匂わせて、なんだか胸がすっとした。