職場の近くで、吐血して倒れている男性が見つかった。
救急車や警察が駆け付けて、大騒ぎになっていた。
2日後に聞いた噂では、お亡くなりになったそうだ。
どうやら、末期がんの患者さんだったとのこと。
驚くのは、コンビニで買い物をして、駐車場に向かう途中だったらしい。
死の直前まで、自分の意志で動いておられたなんて…。
母に話すと、「行き倒れやなぁ」と言う。
お遍路さんには、不治の病にかかり死を覚悟して遍路行に臨む方がいるらしい。
いつ死んでも良いように白装束を身にまとい、自分の墓標になるように金剛杖を突いて巡礼しているとか。
そういう方にとっては、遍路道で息絶えて亡くなるのが理想なのだ。
考え方によっては、行き倒れも幸せな往生かもしれん。
発見者とか警察とか、周りの人は大変やけど。