ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

行き倒れ

職場の近くで、吐血して倒れている男性が見つかった。

救急車や警察が駆け付けて、大騒ぎになっていた。

2日後に聞いた噂では、お亡くなりになったそうだ。

どうやら、末期がんの患者さんだったとのこと。

 

驚くのは、コンビニで買い物をして、駐車場に向かう途中だったらしい。

死の直前まで、自分の意志で動いておられたなんて…。

母に話すと、「行き倒れやなぁ」と言う。

 

お遍路さんには、不治の病にかかり死を覚悟して遍路行に臨む方がいるらしい。

いつ死んでも良いように白装束を身にまとい、自分の墓標になるように金剛杖を突いて巡礼しているとか。

そういう方にとっては、遍路道で息絶えて亡くなるのが理想なのだ。

 

考え方によっては、行き倒れも幸せな往生かもしれん。

発見者とか警察とか、周りの人は大変やけど。

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