ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

傷だらけの美人

待ち合わせに来た友達(女)を見て、驚いた。
顔に4箇所も小さな絆創膏が貼られているのだ。

石原裕次郎の『嵐を呼ぶ男』が頭の中によみがえる。

この野郎、かかって来い!
最初はジャブだ…ホラ右パンチ…
おっと左アッパー…
畜生、やりやがったな、倍にして返すぜ
フックだ、ボディだ、ボディだ、チンだ
えゝい面倒だい
この辺でノックアウトだい

どんな殴り合いに巻き込まれたのか・・・。

友達は、「いやぁシミ取りしたのよ」と言う。
レーザーで、顔のシミを取る治療があるらしい。
「一週間ほど、この絆創膏を貼ってなあかんねん」
「そのうちポロッとシミがかさぶたみたいに取れるねん」

お店に入ると、視線が一斉に彼女の顔に注がれる。
彼女は結構美人なのだが、
そんなことどうでもいいくらい、絆創膏の存在感はすごい。

先日見たサスペンスドラマを思い出した。
怪しい人の顔にアザがあって
証言者が皆、アザしか覚えていなかった。
犯人はわざとアザを書いていた。

彼女の絆創膏が取れて、今度ここに買い物に来ても、
きっとみんな気がつかないやろなぁ。
それも分かってて、彼女は一向に気にしてないのかなぁ。