ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

手話裁判劇 テロ

KAVCプロデュース公演 手話裁判劇『テロ』を観に、神戸アートビレッジセンターへ。

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ドイツ上空で旅客機がハイジャックされた。

テロリストがサッカースタジアムに旅客機を墜落させ、7万人の観客を殺害しようと目論んだのだ。
しかし緊急発進した空軍少佐が独断で旅客機を撃墜する。

乗客164人を殺して観客7万人を救った彼は、英雄か?犯罪者か。

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この裁判劇を見て、観客が有罪か無罪の投票をする。

 

被告、証人、遺族の証言によって、検事や弁護人の突っ込みによって、見え方がどんどん変わる。

・スタジアムの人達は15分以内に避難させられたんやなぁ

パイロットは、人質が武器に見えたんやなぁ

・機内の人々は、協力してテロ犯を阻止しようとしたんやなぁ

いっぱい考えて、頭がパンパン。

 

その上、この芝居は、聴者、ろう者、視覚障碍者の俳優が、2人一組で出演する。

字幕と手話と点字ブロックが芝居を補佐する。

目も耳も、情報がいっぱいの2時間15分。

 

2時間の上演を見て、私の判決を投票した。

客席は3:2の割合で「有罪」だった。

判決文でフォローしてもらった気持ちだけど、入れなかった方のコインがかばんの中に入っていて、私の選択がそれでよかったのか、ずっと考える。