週末は台風来襲。
「不要不急な予定のない限り、外出を控えてください」との報道の中、地下鉄に乗って、ガラガラの町を抜け、ロームシアターへ。
Kyoto Experiment2019への参加作品、庭劇団ペニノの「蛸入道 忘却ノ儀」を見る。
舞台のセットは、お寺のお堂の中みたい。
障子の外は秋の夕闇的雰囲気。
お客さんは楽器(鳴子、鈴、ミニピアノ、アコーディオンなどから選ぶ)と経典を手にとって座る。
行われたのは、芝居というより、8人で行う儀式。
お経を唱えて、真ん中の炭に火をつけ、すりつぶした実を火に放ち、煙を吸い、ダミ声で歌ったり、熱さに耐えて楽器を奏でて、共に悟りを開こうとする。
イメージは、タコ。
蛸は3つの心臓と9つの脳を持っているらしい。
赤い服を着た演者達が汗かいて、何がしかの境地にトリップしていく。
手元にある経典を探れども、暗くて頼りにならず。
子どもや外国人達と同じ境地で見守るしかない。
演者さんの中には、熱さで倒れそうになる人あり、支えあって儀式。
タコみたいに脳が9つあっても身体が1つなら、協力して乗り越えるしかないよね。
先日の火事の記憶も生々しく、ちょっとの焦げ臭いにおいにも敏感になってしまうけれど、「京の水道水」の配布もあり、最後まで見届けることができました。
お堂の戸を開くと、朝の気配。
ホールを出ると、台風一過の月夜。
とにかく、半袖を着ていって良かったわ。
…てか、ホントに暑かったのか、煙かったのか、よく分からない。