ひめ日記3

日詰千栄の日々を綴ります。芝居のこと、祇園囃子のこと、京都のこと。

堂園福美です

『ワンサ』の堂園福美役には、私なりのモデルがいるのです。
中高と同級生だったTさん。
いつもひっそりと存在感を殺していました。
彼女のたたずまいが好きで、私とぶり(親友)は、毎日交換する手紙にTさんの似顔絵を描いたりして、ひそかに注目していました。

演技で迷った時には、(Tさんならどうするか)と想像して存在感を消していました。

そのTさんに連絡をしてみたら、この舞台を観に来てくれるとのこと!
まさか「モデルはあなたよ」とは言ってないけど、
(私の真似してる!)って気づいて怒らないかなぁ、と心配しました。

いざ本番。
客席にTさんがいると思うと、分身の術というか、鏡の存在をひしひしと感じて、よけいにTさんが乗り移ってきました。

終演後、Tさんからメールが届きました。
ドキドキして開くと
「今の仕事に近い大関さんに自分を重ねました」
という内容でした。

えぇ~?!
そっちぃ??!!

人は、成長していくものです。
Tさんは立派に社会人として今を生きてるんやなぁ、と頼もしくなりましたよ。

ひと言断っておきますが、Tさんは堂園さんよりもずっと清楚でさりげないです。
あくまでも、私の心のモデルなのです。
一応、彼女の名誉のために。